より効率的な疼痛治療の提案 (平成26年4月25日最終加筆)
<はじめに>
この世の中には驚くほど沢山の痛みに対する治療理論が存在すると思うんです。例えば医学的に民間療法的に、病院やら接骨院やら整体院やらは、それを基に治療をすると思うんですが、理論通りにすべて痛みは取れてないと思うんです。え?教科書を鵜のみそのまま患者に施して、百発百中患者満足しませんよね?痛みとれませんよね?教科書通りに痛みは取れないんです。
理論の通りに痛みが取れないということは、理論に誤りがあるんですよ。どうかそのことに気づいて欲しい。
仮に10人中9人がその理論で治っても、それでも凄いんだけれど、それでも治療理論に誤りがあるんですよ。まぐれなんです。
ご自身の理論の誤りを見つけて修正を加えられば、どんどん治療精度は高まるんです。100%の患者に満足を与えられたとき、やっと究極です。やっと憧れの北斗の拳です。
痛みに関わる職業の皆さんにはケンシロウになるまで技術の追求を辞めてほしくないんです。
痛みの仕組みを医学や整体や民間療法の教科書は説明してくれていますが、これらは仮説なんです。痛みという目に見えないものを考察した結果は仮説以上にはなれません。
仮説であるからには間違いも含まれているかもしれません。いや。理論通りに痛みが取れないのだから間違っているんですよ。
ヘルニアや狭窄などの構造的異常の存在は「事実」でしょうが、それと「苦痛」を結ぶものは「仮説」です。
たとえばヘルニアなら、「ほら。このヘルニアが神経圧迫してるでしょ?これが痛み作ってんじゃない?」というけれど、ヘルニアがあることは「事実」でしょうが、それを痛みの元というのは「仮説」です。
そのことを踏まえた上でのこの先の話ですが、既存の疼痛理論に基づいた治療の効果が著しく低い事実を受け入れるべきです。
「一般的な医学の着眼点による治療をうけても、ほとんどが治らない」
国民の多くは、このことをすでに知っています。知らない、というより認めたくないのは一部の医療従事者だけなのではないでしょうか。
プラシーボは2割前後で発現しますが、一般的な医学(常識的医学)による治療で患者が満足する割合も2割前後しかいない雰囲気です。
論文などで痛みという目に見えないものが改善したかどうかを表すものは、その患者の「発言」のみです。痛みというものは科学的な評価が不可能です。だから論文や報告書では、患者の「発言」次第ですから、巧みな操作でいくらでも好成績を演じられます。しかし、社会が持っている一般的医学の治療による満足度が2割前後しかない「雰囲気」は、どうしても操作できないし、その雰囲気こそが真実です。
つまり言いたいことは、一般医学(常識的医学)が提唱する痛みの理論は明らかに間違いです。
手術をしても「治れない人」が大勢いることが、このことの最大の証拠です。「原因」を手術して「修復」し、「正常な構造」にしたにも関わらず、痛みに苦しむ人は多いですよね?自転車のパンクを修理に出して、帰ってきたタイヤが「パフパフ」なのに「治りましたよ」と言われて納得できますか?
皆さん、常識や医学に毒されています。まずここをよく理解してほしい。
目の前の苦しんでいる人を救いたいのなら、また、救われたいのなら、その呪縛を払拭しないといけない。
もう一度説得します。
お医者さんが痛みの原因と言ったものを修理したのに、全然回復しないんですよ。だとしたら、お医者さんの判断は間違いだったんですよ。しっかり考えてください。
だとしたら、明らかに間違った理論を切り捨てて、正しいであろう部分を残して、理論を精錬していかないと、疼痛治療は今のまま低レベルなままです。いつまでも。。
人体の仕組みは未だ未解明ですので、絶対的正解は現状では僕としても提案できません。
ただ、教科書は、わかったフリをしてる偉い人達の考えの寄せ集めでしかない。実際の治療結果がそうならないんだから。
間違いをいつまでも信じていては、正しい処置は絶対できません。どうか気づいてほしい。
<治療精度を高めるために、まず持たなければいけない心持>
当院において、疼痛治療の研究に、入江式FTという技術を用います。
入江式FTは、塩水と真水を味見せずに見分けられるほど、人知を超えた判別能力がありますので、疼痛に関する「常識」を再検証し訂正できる可能性があるかもしれないし、さらにはより真理に近い言及も可能かもしれない。
●理論通りに患者が治らない時、既存の理論(あなたの理論)の間違いを受け入れるべきです。
まず疼痛治療で一番大事なことは、「どこの組織の感覚受容器が反応しているか」を明確にイメージすることと、その治療理論で治療がうまくいかなかったとき、その治療理論の間違いを認め、より正しい理論を考えることです。でないと、現状以上に人を治していくことは不可能です。
ただマニュアルや教科書に書いてある通りのことをやるだけで、結果が理論通りにならない場合を例外で処理してしまってはいませんか?
多くの治療家がそうですが、それじゃだめ。全然ダメ。
教科書の手順の真似ばかりで、どこがなんで痛いのかをイメージして、なんで治らないのかを真剣に考えなければ、高精度の疼痛治療は無理です。
痛みは解明されていません。痛みの教科書は仮説の塊です。かならずしも正しいとは限らないことに気づいてほしい。
真理をついた教科書は、生きてる患者のリアクションのみです。患者のリアクションと理論に矛盾がでたなら、理論が間違いです。
教科書通りにやったのに、患者が治らないのなら、その教科書は間違いかもしれないと疑ってほしい。
とげを抜けば痛みは消えます。骨折もつながれば痛みは消えます。原因だと思われてるものを治したら、症状は消えるんです!
はたして、原因と思われるものに処置したのに、どれだけの人が救われていますか?
理論通り「原因」に対処したのに一向に変化がないのなら、失敗したのか理論が間違ってるかどっちかです
カイロなんかは、「骨がずれてるから不調なんだ」との仮説からのものだし、整形外科における変形性関節症なんてのも「軟骨が変性してしまったから痛みがでてるんだ」とする仮説に基づいてること。狭窄症もすべり症も、レントゲンの異常と痛みを関連付けたものは憶測です。仮説です。
みんな教科書に書いてあるから真実と思ってませんか?いえいえ仮説です。間違ってるかもしれない仮説なんです。
誤解しないでほしい。仮説だから悪いんではないんす。仮説の通りにやっても治らないことが悪いんです。仮説の通り治ってますか?
是非悩んでください。「なんで理論通りに治らないんだ?」「どの受容器が痛みを感受してるのか?」「この人本当に痛いのか?」
理論的に悩んだ先に、必ず道は開けます。
えらい先生や、教科書が必ず正しいとは限らない。正解は患者の反応にありますからね。ゆいいつ正しい教科書は患者です。
出血に対する根本療法は、血が出ているところを縫えばいいので明白です。
おそらく、現在地球上に存在する疼痛治療理論は、出血の処置で例えたら、傷口放ったらかしで、ただ、あふれた血をひたすら拭いてる様なものです。治療家は治療しているつもりでも、根本的な対処にはなっていなくて、自然に血がとまって治した気でいるようなもの。
世間には根本根本といってるものが多いですが、治らない人がいる以上、根本の的にはあたっていません。よくてかすってる程度
良く考えてください。思い通りにならない理論は間違いです。
●ただし、どのような理論からでも「治った事案」に疼痛治療の真理が隠れている
とはいっても、手術で治った。カイロプラクティックで治った。鍼灸院で治った。マッサージで治った。どのような治療方法でも一定数は治っているようです。
いろいろな手法によっての治った仕組みを分析することは、意義はあると思います。
●自分を治せなくては人は治せない
人の痛みを取り除く、一番手っとり早い方法は、まず自分の体を「なんともない」に出来る知恵を身につけること。
料理でも自分でおいしいと思えないものは大体他人もおいしくないように、自分の痛みも治せないようじゃ、他人様を治せるはずもなし。
いいですか!治療家が馬鹿みたいにコルセット巻いていたら、患者の苦痛を改善していくことは不・可・能です!
まず、本当にそのコルセットが役にたってるのか、客観的に分析してほしい!人を治すには、その間違いに気づいてからです。
コルセットは百害あって一利なしです。痛みを増悪させます。効いてるのは心にだけです。
また、自分を治そうとする中で、他人様を治すためのいろいろな発見があります。
入江FTの反応レベルも、自分の持ってる痛みより弱い他人の痛みには反応しない。
FTの反応は自分の体の痛みや違和感を取り除くほど、他人の体の異変は鮮明になります。
●入江式FTやOリングの習得は疼痛治療に必須
とげを抜くとき、目をつぶっていては抜けない。
痛みという、検査機器にも目にも見えないものを取り除くには、それをどうにかして見る技術を身につけないと、完璧な疼痛治療は無理。
FTやOリング無しの疼痛治療は、目をつぶってトゲ゙を抜こうとするようなもの。
目をつぶりながら出血部位を探すのと一緒ですよ。
その精度は雲泥の差であることをわかってくれますよね?
●患者が「治った」と思える機会
僕らの役目は、患者が「治った!」と満足を得てもらうこと。
その機会は3回。
@、「動いてもじっとしてても辛い痛み(生活が困難な痛み)」が日常には支障が無くなった時
A、就労や趣味に支障がでてたものが、支障が無くなった時
B、痛みが「何ともない(全く気にならない)」になった時
Bが大変難しい。10の痛みを1にしたとしても「違和感がある」ことに変わりはない。
多くの患者は10の痛みが1になったとしても「相変わらずです」と表現する。欲しいのは0だから。
「あんた5分も座ってされなかったものが、今は何分でも問題なく座ってられるのに相変わらずってどんなつもり?!!!」
と言いたいところですが、いっても無駄です。彼が求めているのは「ゼロ」ですから。
ゼロの実現は半端じゃないです。週のうち木曜まで元気でも金曜で違和感を感じても人によって「全然ダメ・苦痛」なんです。「全然だめ?」どんだけ欲張りなんだよ。「週の前半何ともなかったんでしょ?もはや健康の範疇ですよ」と一応説得しましょう。しゃくだから。でも「なんともない」の提供はあきらめません。しゃくだから。
そのようなBのような人に「なんともない」を提供することは、常人ではたぶん無理。でもFTやOリングを使えれば、可能性は広がります。
。
また別の例で、昼間は何ともないけど朝起きる時だけ違和感を感じるような痛みでも、人によっては激痛と表現します。
そしてその程度の違和感も許容できず、手術を選択するのです。的外れな手術では、改善する余地はプラシーボしかないのに。
日中なんともない程度なのに手術をしたいほど苦痛らしい。朝しか痛みを感じないのに、、、いや朝しか違和感を感じないのに、、、
申し訳ないけれど、僕には共感してあげられない。その辛さ理解できない。でも本人は本気で悩んでいる。過去には理解できなくて腹が立ちましたが、FTなら見つけてあげられそうなんです。
つーか、お医者様が脅かすからかもしれません。もともと患者として苦痛に感じてなかったのに、ただ「辛さはないけど何となく心配だから」病院に行っただけなのに、レントゲンみせられて「将来大変だよ」とか言われてお医者様に脅かされて将来の不安を感じて手術を希望するんです(-。−メ)
心の弱い人にとっては、ほんの些細な違和感も、お医者さんのひと押し次第で将来の大きな不安の種になります。
でも、そんな些細な違和感も取り除いていける可能性が入江式FTにはあるんです。
本気で悩んでいるんだからどうにかしてあげないといけない。
理論的には可能です。痛みの発信源は、修復可能な筋筋膜以外ありえませんから。でも探すのが難しいんです。
<ごとうさんちの疼痛治療β版>
#以下の考察は、より高精度の疼痛治療を求めた結果行きついた当院独自の見解です。一般的医学の常識ではない事はもとより、東京入江FT塾の教えからも逸脱していますが、このイメージが痛みを取り除くのに一番いい。
<概要>
治癒を阻害する因子を排除もしくは抑制することを目標にします。因子として想定しているものは、「活性酸素」と「膜の萎縮」です。アイシングで活性酸素の生成を抑制し、膜の萎縮を取り除き、血液・リンパ液・脳脊髄液・関節液・空気・電子の循環を改善すること。これにより痛み違和感は消失できると信じています。
活性酸素は起炎物質です。人体において37度付近を超えると好中球から水素が著しく放出され活性酸素がどばっと生成されるらしい。とすると、鬱熱をまず抑えたい。鬱熱にはアイシングで劇的な症状の改善がみられることを確認できています。次に、そもそもそこに熱がこもってしまうことが問題。膜の萎縮や手術痕を弛緩させることで、熱をこもらせないことで、パワフルな治癒力を獲得できると考えています。
循環に関して、血液・リンパ液はご周知のとおり。脳脊髄液も末梢神経まで満ちていて、中心を通って末端まで流れ、その外側を通って脳室まで戻り吸収されるらしい。関節液も循環しないと、軟骨細胞の栄養供給に支障をきたすことが容易に想像できる。気管、消化管内の空気も循環します。さらに突飛な発想かもしれないが、電子も循環してるはず。水晶は形を変えることで電圧が生じる。腱や骨膜など膠原繊維も、その水晶に構造が似ていて、やはり電圧が生じることがわかっているらしい。としたならば、強い膜の萎縮があったり、関節を屈曲伸展させるたびに、電子の移動があることは、想像しがたくはないと思います。患者の話を聞いていると「動いたときにビリっときた」というフレーズは臨床家なら必ず耳にするものだと思いますが、体内で通電しているんだと思います。これらの流れを阻害する膜をリリースします。
循環が滞った時、何が起こるかを考えると、熱の鬱滞・上流の内圧の上昇・起炎物質の蓄積・細胞の栄養失調・電荷の不均衡が考えられます。
ほっぺたを力いっぱいふくらますと痛いです。おなかにガスが溜まっても痛いです。これらは、内側の圧力が高まったために周囲の壁を押し伸張させたための痛みです。内圧が高まると痛みが出ます。また、熱が鬱滞した場合ですが、37℃を超えると活性酸素が発生し周囲の組織に炎症を起こします(※1)。起炎物質なども溜まると思います。流れの下流の細胞に栄養が行きわたりにくくなります。さらにまた突飛な案ですが、物が動けば静電気が生じます。膜や脂肪組織は脂質ですから絶縁です。体内は基本的に帯電しやすい構造ではないでしょうか。さらに、多くの生理現象は電位差を利用していますので、例えばCa+を筋の小胞体が回収して弛緩を起こそうとするとき、小胞体が+の電荷に偏っていたら、はたしてうまく筋は弛緩できるのかどうかみたいな。その仮説が正しければ、関節が動き腱が伸張した時に生じた電流を利用して、電荷の偏りを平衡にしてるんじゃないだろうか。みたいな。
循環不全を作る要因は、膜の萎縮・不必要な安静・浅い呼吸あたりでどうでしょうか。
萎縮した膜に締めつけられて、血液・リンパ液あたりは循環不良になりそう。呼吸が浅いことで、肺や胃あたりまでの空気は淀みそう。また、深呼吸をするとアナトミートレインでいう深前線・深前腕線も連動しますが、息が浅いとそのコアな筋膜が萎縮し、呼吸のしにくさにつながりそう。さらに、呼吸の浅さは髄液の循環にも影響しそう。
関節においては、軟骨への圧力が必要なのではないでしょうか。それが関節液の還流を作り、軟骨細胞に栄養を送るんです。軟骨に血流はありませんから、関節液の新鮮さは死活問題です。関節に痛みがあると世間は安静を勧めますが大間違いです。安静にすることで軟骨細胞は栄養失調で死に、関節の変性が加速します。
また不要な安静は、また突飛な案ですが、運動による電流の発生を邪魔し、電荷の偏りが解消できない可能性を考えてしまう。
膜の萎縮は、痛いところを怖がって動かさなかったり、変な姿勢をしていたりして縮んでしまった膜だったり、排便排尿を我慢する習慣があったり、精神的苦痛を長期にわたり感じ続けたりして短縮した筋だったり、手術後の傷だったりが、原因だと思います。
骨折の治療や、縫った傷が開くからという理由以外の安静はばかげています。どんだけ具合が悪くても、その具合の悪さに応じて動くのが動物です。馬鹿みたいにビビって安静にしてっから苦しむんです。動けば、縮んだ膜は伸び、循環が改善し、軟骨細胞も呼吸ができるチャンスが生まれます。なんでもかんでも安静にしていればいいと思うのは大間違いです。動けば治るんです。ビビらないでほしい。
何悩んでんだか知りませんが、しっかり呼吸をしてください。呼吸をすれば、深い筋肉の層が連動します。ガス交換ができます。熱を発散できます。息をしてください。
不必要な思い悩みは、脳神経系統に無駄な熱を帯びさせます。先ほども言いましたが、37℃を越すと活性酸素が生じてしまうんです。そうなるとおそらく神経を中心に炎症が生じます。やばいです。心穏やかに過ごせませんか?
ただ、これら問題があっても、循環さえ正常ならば、体が勝手に対処してくれて、症状として出ないと思うのです。
俗に言う「根本」は、僕としたら「循環の正常化」です。
<発痛機序>
T)構造が破損したとき
いわずもがな、コツや筋、靭帯や膜などの物理的構造体が破損した時
U)膜の炎症
@活性酸素による炎症
→37℃を超えたあたりから活性酸素が生産される仕組みがあるらしいので、「熱を持つ」ことが炎症の引き金と考えられる。
→血液・リンパ液・脳脊髄液・関節液・空気が循環しているが、膜の萎縮や筋の収縮により循環が阻害された時、そこに熱が溜まる。
→急で過度な運動により筋周辺に熱をもつかもしれない
→考えすぎや怒り悩みなど神経系統のオーバーワークにより、中枢・末梢神経周囲に熱を持つかもしれない。
A疲労物質による炎症
→関節は常に軸圧を求めている様である。構造医学が示すように、関節に軸圧を掛けることで周囲の筋は弛緩できる。周囲の筋の緊張は関節に軸圧を掛けるためだったといえる。
軟骨内には軟骨細胞がいて、やはり栄養を必要としているが、血流が無いので関節液から栄養を得るしかない。
軟骨はスポンジのような構造らしいので、軸圧が加わることで関節液が軟骨にしみわたり、それにより軟骨細胞は栄養を得られるのではないだろうか?
また、軟骨細胞の働きとして軟骨の維持が考えられる。
http://www.hiroshima-u.ac.jp/upload/0/kyoiku/daigakuin/gakuironbun/h23_kou/k5646_1.pdf
この考えから行くと、変形を予防しようとして「安静」を確保することは、逆に軟骨細胞を栄養失調と酸欠にさせ軟骨の維持の困難を招いていると思う。つまり、変形を助長する行為になるのではないだろうか?
おそらくこの発想は正しく、かばってっから変形するんです。痛みに強くガシガシ動いている人は変形していない。関節にはたとえ痛くてもしっかり体重を掛けるべきです。
関節の変形を怖がって安静にした結果、周囲の筋は仕方なく緊張を余儀なくされる。結果、筋が疲弊し疼痛を発しているとしか考えられない。
→みんな大好きコルセット。これは明らかに痛みの元です。
コルセットをしてるがために、腰部の筋は疲弊し痛みを発しています。気づいてください。
ボディースーツ・ガードル・むくみ防止ストッキングなど、圧迫を目的としたものは全て筋を疲弊させ疼痛のもとになります。
V)筋の痙攣
→運動がおこれば摩擦が必ず生まれます。摩擦が起きれば静電気が起きます。脂質は電気を通しません。細胞膜も脂質ですし、いわゆる脂肪組織も脂質です。
人体は、電気的な隔壁を沢山持った、いわばデッカイ電池かもしれない。
また、人体の多く現象は、電位差を利用している。
としたら、局所の帯電により(もしくはイオンの偏りにより)、侵害受容器や筋の収縮するシステムが誤作動を起こしたための筋の異常収縮が起きているのかもしれない。
例えば、筋の弛緩の際、小胞体にCa+が回収されますが、小胞体周囲にイオンの偏りがあった場合、回収はうまくいくのかどうかとか。
うまくいかなかったら、筋は痙攣しっぱなしです。
デッカイプールに通電すると、やはりイオンの偏りがおきるらしい。イオンや電子に偏りが出来ても、人体に通電することで事は解決出来るかもしれない。
W)膜の萎縮
強度な疼痛のため、もしくは痛みにビビって、長期間疼痛緩和肢位を続けることで、筋膜の委縮はおこらないだろうか。それによりあらゆる液体の流動性は阻害されないだろうか。
もしくは、それにより筋筋膜が短縮した場合、普通の姿勢をするだけでも強いストレッチを受けている様な状態になり、痛いのだろうか。
また、それにより何らかの流れを遮り、遮られた流れの上流の内圧は上昇する。上昇した内圧は周囲の膜を伸張させ、痛みを誘発する。
X)脳ー脊髄の過剰反応
人が運動を起こす決意をする7秒前に前頭葉はすでに反応しているらしい。とすると、「痛い」と感じる7秒前に前頭葉で痛みを作っているのかもしれない。という仮説から治りにくい人を取り上げFTでアイシングのサインがでた患者に頭部全面をアイシング15分施した結果、疼痛が改善するケースが続出。
それにならい「感覚野」にアイシングのサインがでた患者にアイシングを15分施すとやはり好成績。治癒の想定から大きく外れる人には脳みそをFTしてみたい。
<ターゲットと対処>
ターゲットは、「活性酸素」「電荷の偏り」「膜の萎縮」
それら対処は、活性酸素には「アイシング」。電荷の偏りには「通電」。膜の萎縮には「筋膜リリース(スーパーライザー)」
※スーパーライザーについて・・・近赤外線という光を照射する装置で、かなり深部まで加熱することが可能であるとメーカーは言いますが、僕の使い方は、「膜の弛緩」のためです。加熱ではありません。例えば盲腸炎の手術した傷に当ててみると、みるみる弛緩します。メカニズムは分かりませんが、この近赤外線をコウシュク部分にあてることで、弛緩します。
<備考>
●アイシングにより筋は弛緩する。
http://www.kitasato-u.ac.jp/ahs/pt/thesis/2004/pdf/K_Morii.pdf
●FTの結果が不鮮明なときは、どこか適当な経穴をぐっと押しながらFTをすると、鮮明になる。
<診断手順と処置の選択>
痛みの原因を「損傷自体の痛み」「炎症」「膜のつっぱり」「電荷の偏り」の4択でイメージします。
それに対し固定、アイシング、筋膜リリース、通電をします。固定は最終手段です。安易に用いません。
固定以外の三択の見極めはFTは分かっているようなので彼に従います。
科学的な検証を試みましたが、結局のところFTが何に反応しているのかは不明。
一応僕の取り決めは、テスターを「すー・・」っと泳がしSTが出たところを異常部位と特定し、手掌テスターを当ててFTした時STなら通電。掌背でSTでアイシング。どちらでもSMなら筋膜リリース。としています。
この作業の科学的関連は現時点では示せませんが、曖昧ではあるがある程度イメージは持っています。
アイシングをFTが要求するポイントを冷却すると、症状は必ず改善することから、たとえばそこには活性酸素が多く炎症が起きていて、冷却することで活性酸素の生産が抑制され、炎症も収まるとイメージします。もしFTに磁束がみえるとしたら、その一粒一粒が磁界を形成しているので、粒粒模様がワシャワシャあるイメージです。
通電をFTが求めるポイントは、電気が流れるとそれを取り巻くように磁界が形成されるので、ストローの様な模様のイメージです。
リリースを要求してくるところは、膠原線維が縮んでいる。膠原繊維は水晶に似た構造をもっているらしい。とすると、伸展させることで電流が起きます。
縮んで腱は、例えば電荷的に+な感じで、ストレッチを加えるとそこに向かって電子が寄ってくるような仕組みがあるのだろうか。
次に、痛みをとっていく作業手順ですが、
<T>患者の普段を見直し→<U−1>全身の評価(経絡)→<U−2>アナトミートレイン→<V>局所の評価→<W>心の評価の順の工程です。<零>可能な限り固定はしません。
<零>
組織の破損自体が疼痛の本質だとしたら固定以外に回避の方法はないが、
多くの場合、組織が破損すると同時に周囲の筋など操作可能な組織も痛みを発しているのがほとんどである。
もっと明確にいうならば、明らかな靱帯損傷でも、痛みの本質が筋や軟部組織にあった場合、アイシングやストレッチ次第で、荷重出来なかったものがある程度普通に歩けるようになって帰ってもらえるものである。
不必要な固定は、周囲の筋の疲弊を作り、固定による2次的な疼痛を作るだけです。
<T>普段の見直し
@圧迫をしない。コルセット、サポーター、ボディースーツ、ガードル、むくみ防止の靴下を、「絶対に」装着しないでもらう。
→圧迫は毒。しないだけ症状は半減します。コルセットなんかしてるから余計に痛いんです。
A無暗に温めない。温泉やお風呂は10分以内。電気毛布だめ。
→「真まで温める」は毒。活性酸素が増えるんだと思う。
B湿布を貼らない
→熱がこもるんじゃないでしょうか。現に湿布を貼ってる人ほど痛いと騒いでいる事実に注目
C患部をいじらない。
→10分に1回もぐるぐる回したり、揉んでみたり、グーッと伸ばしたりしていたら、熱をもって炎症が増し、余計痛くなる。
いじってるから痛いんです!普段通りにふるまうべき。
D安静にしない。
→筋肉を適度にうごかしている状態が一番痛くないので、安静にしてれば治ると思っていたら大間違い。
いっつも「そ〜・・・」っと動かしてっから余計に痛いんです!普段通りにふるまうべき。
☆つまり、一言でいえば、「痛いそぶりを周囲に見せない」。これが痛みを最小にとどめる秘訣。でも悲しいかな、痛みに弱い人には不可能。
<U−1>全身を探る(経絡)
まず、主訴を誘発していながら、主訴部にない異常を探します。例えばふくらはぎが緊張していて頭痛みたいな状態。
(@)脈診
●脈診では、異常が潜む「経絡」と「深さ」をみます。
ここでは、経絡を気のルートではなく「場所の名前」として、地図でいう緯度とか経度みたいなもとして使います。北緯30度みたいな。
深さは、皮膚・筋膜(表)・筋膜(奥)・骨膜・内蔵の膜。
同じ合のもの、例えば大腸と胃は同じ経絡として扱います。
背中でも腹でもできます
●陰陽ー臓腑の見極めです。
東洋医学言論(入江正著)によると下図(左)の様に、各指先は固有の磁力を帯びているらしいので、
指の磁力を使って陰陽を見極めると便利です。
S極が外側を向いたときにSTならば陽・臓の異常
S極が内側を向いたときいSTならば陰・腑の異常
(A)手掌診
手掌診をし、@で見つけた異常がその経絡上のどこにあるか探します。
イメージを膨らませれば、下図のように細分化できます。
下の図は掌ですが、背中でも腹でも出来ます。
部位を特定します。
ここでFTがどの対処を求めているか、アイシングか通電か指圧かも見れます。
(B)次に、Aで分かった異常部位を直にFTして探ります。
STなポイントが見つかったら、FTが要求する処置を選択。
一つの異常が消えると次の異常が見えてきます。このUの作業で異常が見つからなくなるまで繰り返したいところです。
Uの作業で異常が見つからなくなったならU−2に進みます。
<U−2>アナトミートレインの深前線ー深前腕線を探る
アナトミートレインの深前線ー深前腕線に沿ってFT。この筋膜連帯は、生存に直結する原始的なものだと思います。体は最優先に守りたいと思います。
なので、緊張や痙攣や損傷が起きると、モーレツに痛い。
なんだかこの列にFTがいっぱいあるなら同側の「母指球ー足底」を繋いで深い筋膜層全体に通電してみたい。等尺性収縮後筋弛緩を図る。
また個別に攻めるなら主要ポイントは、下図の水色の○。
<V> 主訴部を探る。
患者が痛いという近辺にセンサーを泳がしながらFT。STなところを探して、対処の選択。。
ただ、Uの時より、より異常部位を詳細にイメージしたい。
関節胞なのか腱なのか皮膚なのか、神経周囲の膜なのか血管膜なのか、みたいな。
それによって、例えば押す力が変わってくると思う。
一つのSTが消えると次のSTがわいてきます。全て消えたらWへ
<W>心の在り方・疼痛恐怖症・依存した薬物による副作用
UーVでSTをすべて取り除いても、治ってくれない人がいる。
特徴としては、以下の感じ。
特徴1−痛みを過剰に恐れる人・・・動かしても痛くないかもしれないのに、痛みを警戒し、痛みが出ないように工夫をして動く人。つまり痛みにビビってる人。
→深前線・深前腕線をストレッチしてみる・・・FTに反応しないから手さぐり・・この方針いい感じ
→痛くもないのにかばうのはやめてもらう・・・でも無理。恐怖症だから。
→ビビんなといってもビビってるので、仕方ないので無理やり運動療法を施す。それによりやっぱり一時的に改善します。でも日常生活でビビってるので元に戻る。
特徴2−睡眠薬・安定剤・糖尿病治療薬を飲んでいる人
→上記の薬を飲んでいる人は、同程度の障害を持つ他の人の倍痛がりますので、薬を辞めてもらうと、たいがいいい感じになります。
→神経系統に熱を持っていることが多いので、鬱熱している神経を冷やしてみる
→深前線・深前腕線をストレッチしてみる
特徴3−精神的に不安定な人。
→常に考え事をしていたり悩んでいたり怒っていたりする人は、神経系統がオーバーヒートしてしまうんじゃないでしょうか。脳みそのアイシングが効果的かも。
→深前線・深前腕線をストレッチしてみる
(C)GOTO takasi